正門付近のロータリーの築山にサルスベリの木があります。毎年、暑くなるこの時期には鮮やかなピンク色の花を咲かせ、私たちの目を楽しませてくれます。
< サルスベリについて >
サルスベリは、漢字では「猿滑り」「百日紅」「紫薇」などと書きます。「猿滑り」は、樹皮がツルツルしていて、猿ですら滑り落ちてしまいそうな木であるため、「紫薇」は「しび」とも読み、サルスベリの漢名です。
では「百日紅」は、どうして「サルスベリ」と読むのでしょうか。一説では、ある悲しい物語が関係しています。
「百日紅」は「ひゃくじつこう」とも読みます。朝鮮半島のある村では、昔、ある風習がありました。龍神への生け贄として、若い娘が捧げられていたのです。
あるとき、その国の王子が村を通りかかります。娘が生け贄にされそうな姿を見た王子は、龍神と戦うことを決意します。王子は勇猛果敢に挑み、龍神を討ち取りました。娘を救い出すと、二人の胸の内には、恋心が芽生えました。
しかし王子は、ひとまず村を去らなければなりません。「百日後には必ず戻る」と言い置いて、王子は旅立っていきました。ところが、約束の日、村に戻った王子は愕然とし、たいそう悲しみました。娘が亡くなっていたのです。
嘆き悲しむ王子。しかし、娘は戻ってきません。
やがて、娘のお墓がある場所から、1本の木が生え、花を咲かせました。その花は、愛しき人を今か今かと待つかのように、百日間、咲き続けたといいます。
百日紅には、こうした悲恋の物語が隠されているのです。
「百日紅」という名称は、この木の花がおよそ百日もの間、咲くために付けられたという説もあります。長く咲き続けるために、百日紅と名づけられ、和名では「サルスベリ」と読むのですね。
花の色は濃淡それぞれの紅や白、淡い紫などで、そこから「百日紅」「紫薇」と名づけられたことも想像できます。
サルスベリの花言葉には「雄弁」「饒舌」「あなたを信じる」などがあります。「あなたを信じる」は上述の悲恋物語が由来です。
地域などによりますが、花が咲き誇っているサルスベリもまだたくさんあります。
通勤や通学、散歩や買い物の道すがら、花言葉などを思い出しながら、サルスベリの花々に目を向けてみてはどうでしょうか。
「梅雨明け」が宣言され、この暑さが今年はずっと続くのかと思った先週。しかし今週はと打って変わって、梅雨に逆戻りしたような天気が続きます。先週までの陽ざしの暑さはないものの、蒸し暑さと戦っていかなければならない日々が続きそうです。ただ、今朝は少し肌寒さを感じるほどです。
心と体のバランスをしっかりと保っていきたいと思います。
*** 今日は何の日? どんな日? **********
◆ 7月4日に日本で起こったこととは… ◆◇◆◇◆
▶ 鎌倉幕府が滅亡した日 ―――――
1333年7月4日、鎌倉幕府が滅亡しました。政治の実権を取り戻したかった後醍醐天皇が武士の味方を増やし、幕府を倒すことに成功したのです。ただし、倒幕後の後醍醐天皇は武士と対立し、朝廷が南北に分かれる原因を作ってしまいます。長い対立の末、再び政治の中心は武士に戻り、室町幕府が完成するのでした。
鎌倉幕府を見捨てて天皇の味方をする武士が増えたきっかけは「元寇(げんこう)」だと言われています。元寇とは、1274年と1281年に攻めてきたモンゴル帝国との戦いのことです。鎌倉幕府は勝利しましたが、海外の領土を奪えず大赤字でした。そのため、武士たちへ報酬を渡す余裕がなくなり、彼らの信頼を失いました。
◆ 7月4日に世界で起こったこととは… ◆◇◆◇◆
▶ 超新星SN1054が観測された日 ―――――
1054年7月4日、各地で超新星SN1054が強く輝き始めたことが観測されました。超新星とは、重い恒星の爆発が光源になって輝いている天体のことです。SN1054の爆発の残骸は、今では「かに星雲」と呼ばれています。名前の由来は、構造がカニの足のように見えるためで、かに座とは関係ありません。
SN1054は中国の歴史書に詳細が記されています。また、日本の文献やアメリカの壁画にも記載があったそうです。記録によると、23日間は昼間でも見えるほど輝いていて、夜空ならば653日後まで肉眼で観測できました。その後、天体望遠鏡の発明で再び観測され「かに星雲」と呼ばれるようになりました。
▶ イギリスの探検家がアメリカに上陸した日 ―――――
1584年の7月4日は、イギリスの探検家である「ウォルター・ローリー」がアメリカに上陸した日です。彼が上陸した土地は、後にヴァージニア植民地と呼ばれることになります。
ウォルター・ローリーはイギリスのエリザベス女王の命令で、北米を植民地にするために上陸しました。1585年と1587年に開拓者を上陸させましたが、この時は植民地化に失敗しました。植民地になったのは1607年のことです。
◆ 7月4日は何の日?[記念日]◆◇◆◇◆
▶ アメリカ独立記念日 ―――――
7月4日は、アメリカの「独立記念日」です。英語表記は「Independence Day(インディペンデンスデイ)」です。または「Fourth of July(7月4日の意味)」だけでも独立記念日のことを意味します。この日は多くの学校・職場が休みになり、花火大会やバーベキューを楽しみます。
日付けの由来は、1776年のこの日にイギリスからの独立を宣言したことです。アメリカに住む入植者たちは、自分たちを不平等に扱う本国(イギリス)から独立するため戦争を起こしていたのです。ただ、この日は宣言をしただけで、国際的に独立を認められるのは1783年までかかりました。
▶ ムシナシ月間の最終日 ―――――
7月4日は「ムシナシ月間」の最終日です。正式名称は「ねずみ・衛生害虫駆除推進月間」で、期間は6月4日から7月4日までです。ムシナシの語呂合わせだと考えると、覚えやすいでしょう。害虫などの防除を推進する期間になっています。
害虫と呼ばれる虫は毒を持っているものだけでなく、病気の原因になる菌を広げてしまうものもいます。そのため、健康的・衛生的な生活のために防除が必要です。
◆ 7月4日の花と花言葉 ◆◇◆◇◆
▶ 🌸:ネジバナ ▶ 花言葉:思慕
花言葉の「思慕」(思いしたうこと、恋しく思うこと)は、以下の万葉集の歌(よみ人しらず)にちなむともいわれます。
芝付(しばつき)の 御宇良崎(みうらさき)なる 根都古(ねつこ)草(ぐさ) 逢ひ見ずあらば 吾(あれ)恋ひめやも
この歌のねつこ草はネジバナを指し、「あなたに逢うことがなければ、私は恋に苦しむことはなかったのに」とひたすら恋しく思う姿とねじれて咲く花の姿を重ねているともいわれます。
▶ 🌸:モクレン ▶ 花言葉:自然への愛、崇高、持続性
花言葉の「自然への愛」は、春の花がいっせいに咲き誇る季節に、枝先に紫色の大きな花をつけ、自身もめいっぱい自然を謳歌しているようなその花姿にちなむともいわれます。
▶ 🌸:ストケシア ▶ 花言葉:追想、清楚な娘
花言葉の「追想」は、この花のややさびしげな雰囲気に由来するともいわれます。
「清楚な娘」の花言葉は、この花の涼しげですっきりとした美しさにちなむともいわれます。
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■■ 今日の予定 ■■
・特別日課(45分日課) 5時間授業 部活動なし
・最終下校 ➡ 14:50