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絵本の紹介です

公開日
2024/07/23
更新日
2024/07/23

校長室から

 「のれたよ、のれたよ 自転車のれたよ」この絵本を読んだことがある子はいますか?

 井上美由紀さんが書いたもので、美由紀さん自身のことを書いた絵本です。

 生まれた時、美由紀さんは体重が500グラムだったそうです。(みんなは自分がどれくらいの重さで生まれたか、知っているかな?)彼女はとても小さな赤ちゃんでした。
 お母さんやお医者さんの看病の甲斐あって、美由紀さんはなんとか生きることができました。しかし、ある日、大変なことがわかります。お医者さんが「美由紀ちゃんの目は少し光を感じることができますが、物を形としてみることはできないでしょう」と言いました。未熟児網膜症という病気です。目にはカメラのフィルムにあたる網膜という部分があります。この部分ができるのは、32週〜34週の間なのですが、美由紀さんは胎内で網膜ができる前に生まれてきたのです。
 小学3年の時、自転車に乗る練習をしました。でも目が見えない美由紀さんにとってはたいへんなことです。当然、何度も転び、倒れます。お母さんはその度に大声で怒鳴ったそうです。

 みんなはこのあらすじを読んでどう思いましたか?なんてひどい親だと思った子もいるかもしれません。

 お母さんが美由紀さんに宛てた手紙を紹介します。
 厳しく育てたのは、あなたが大人になってから強く逞しく生きていってほしいからでした。自転車の練習の時も、助けてあげたいと何度ベンチから立ち上がったことかしれません。あなたの姿が涙で見えませんでした。でも、あなたは最後まで一人で頑張り切りました。目が見えないということは人の何倍も努力が必要です。お母さんはいつも自分との戦いでした。

 親だから、心配だから、手を貸してあげたくなるし、支えてあげたいと思う。でも美由紀さんのお母さんは、わが子が苦しんでいる姿を見ても、敢えて手を貸さず、叱りつけていたそうです。成長しようとする時、次のステージに向かおうとしている時、目の前に大きな壁が立ちはだかります。支えたくなるけれど、グッと堪えて、頑張る子どもを見守り、成長の糧と思うこと。自分で乗り越えた経験が、やがてくる思春期の荒波を乗り越える心の土台となると思います。

 子どもが読んでも、親御さんが読んでも、心に染みるお話です。機会があれば、お読みください。